家族が危篤になる前に準備しておきたいこと
こんにちは。
sukiyaki-kです。
今日はお仕事のお話をさせてください。
sukiyaki-k,
看護師で夜勤もしています。
先日、一晩で患者様を3人看取らせていただくという
看護師歴二十数年の中で初めての体験をしました。
不思議なもので
人がお亡くなりになりやすい時期というものがあるのです。
科学的に根拠はないのですが
体感的に経験からそう感じています。
月の満ち欠け、潮の満ち引きが関係するのかなぁ、、、
黄泉の国からの使者が来やすい時期があるんだろうなぁ。
なんてことをぼんやりと考えています。
患者様がお亡くなりになるということ
これは病院勤務しているうえで仕方のないことですし
覚悟もできていますが
実際、その場面に遭遇すると
心身共に疲弊します。
何がつらいのか
①患者さんとの別れがつらい
その方の存在そのものがなくなってしまうということに対して
何が辛いのか、言語化は必要ないと思っています。
ただ、辛いのです。
②ご家族を見ているのがつらい
患者さんとの別れに涙しているご家族の姿は
みているだけで泣けてきます。
一昔前、私の知り合いの看護師に
「患者が亡くなって泣くのは看護師としてプロではない」
と言い切った人がいますが
私は賛同しません。
看護師も感情のある人間なので、
ご家族と一緒に涙を流してもよいと考えています。
涙の1粒2粒溢しても、
これからの段取りなどについてきちんと説明でき、
その後の業務に支障がなければ問題ないと思っています。
ただ、ご家族以上に号泣したり、
その後の業務に支障が出るような泣き方は
プロとしては失格だとも思っています。
③業務量が増える
きれいごとは言いません。
3人も看取ったらそれはもう、3日分働いたような疲労感です。
8時間ぶっ通しで何も飲み食いできず
ただ動いていました。
「看護記録を書く」という時間なんてありません。
業務時間外に、引継ぎが終了してから記録を書くので、当然残業です。
病院で患者さんが亡くなるときは大体の流れがあります。
1.息を引き取りそうな状況になる
2.医師と家族へ連絡
ここの判断は夜勤の看護師に任されているのでとても神経を使います。
コロナ禍なので、むやみやたらに面会はできません。
ご家族が間に合うように、なおかつ、息を引き取るときまでが長すぎないようにと、タイミングを見計らっての連絡になります。これは、ほんと、神のみぞ知る領域です。
3.医師と家族が到着し、医師より家族へ説明がある
4.患者さんが永眠される
5.その後の段取りを家族へ説明する
6.ご遺体を綺麗にする(点滴を抜いたり、身体を拭いたり、着物を変えたり)
7.ご家族は葬儀屋へ連絡をする
8.葬儀屋さんがご遺体を預かりに来る
9.死亡診断をご家族へ渡し、退院していただく
10.お見送り後、部屋の後片付け、事務処理
大まかな流れはこうです。
今回の記事はねぎらって欲しいのではなくて
こういう状況の時に
家族は何を準備しておけばよいか
ということが本題です。
1.家の片付け
最近ではセレモニーホールへ直接行かれる方も増えてきましたので、家に来客が来ないような方であれば必要ないですし、もともと家の中が片付いている方であれば必要ないです。
家族が亡くなった後、家でお通夜をされる方も多いと思いますし、亡くなった方に会いにご近所の方や親せきの方が来ますので、家の中は綺麗にしておくに越したことはないと思います。
2.葬儀屋を決めておく
大体の場合は医師から「そろそろ覚悟をしておいてください」と余命についてのお話があります。そうしたら、葬儀屋を決めておきます。病院から退院するときには、大体の方は葬儀屋に迎えに来てもらいます。ご遺体を移動させるには、それなりの人出や車が必要になります。その後、ご遺体を家に連れて帰るのか、セレモニーホールで家族と共に過ごすのか、葬儀屋の方から提案があると思います。最近ではご家族も一緒にセレモニーホールに泊まり、葬儀を行う方も増えています。
3.親戚一覧のリストを作成しておく
病院へ呼ぶ人、看取りの時に一緒にいてほしい人、家に帰ってきてから会って欲しい人、などきちんとリスト化されていると、いざという時に慌てません。覚悟はしていても、人が亡くなるということには動揺がつきものです。準備しておく方がスムーズです。今はコロナ化で面会が制限されていますので、病院の方へ面会は可能なのかどうか、確認も忘れずに。近い親戚の方へは「そろそろお迎えの時期が近いかもしれない」という連絡をしておいた方が、後々トラブルが少ないと思います。
4.亡くなるご家族の方の預金は引き出しておく
亡くなるとその方の口座は凍結扱いになります。相続手続きが終わってからでないと引き出せなくなります。正直、葬儀にはお金がかかります。お金は準備しておくに越したことはないです。
以上が看取りを経験して感じていることです。
適宜、見返して刷新していこうと思います。
ちょっと長くなってしまってごめんなさい。
亡くなった方々のご冥福をお祈りすると同時に
ご家族の方々の悲しみが、少しでも早く癒されますこと
心より願っております。
この記事がどなたかのお役に立てれば幸いです。
ここまで読んでいただいてありがとうございました。